シリコンバレー情報

2007年06月09日

昨日は、経済産業省経済産業研修所長さんのお話と、シリコンバレーで創業し、日本に帰ってきて日本でも創業したベンチャー経営者のお話を聞いてまいりました。

今更ながらの情報もあるのですが、少し整理してまとめ、ということで記入しておきます。

シリコンバレーの三大特徴

1.アカデミズムとビジネスを仲介する人々の存在
  シリコンバレーでは、多くのノーベル賞学者を輩出しているスタンフォード大学等の高いアカデミズム(昨今の日本の大学は、少し東大はじめ各大学が、このアカデミズムから離れ、実学志向に行き過ぎているのではないか、と論者は言っています。アメリカの大学はアカデミズムは高ければ高いほど尊ばれます。)。そして、そのアカデミズムとビジネスの双方に通暁している人々が多い、ということ。
ベンチャーキャピタリスト、コンサルタント、会計士、弁護士、ヘッドハンター、TLO、技術士、NPO等々。この層が、日本より遥かに厚い。これは何年経ってもかなわないでしょう!!
アカデミズムにおいては、日本のように文系と理系が分かれているのではない。「知の本質的な体系化」が必要なのか?(私の考えです。)

2.文化的多様性
  インド人、中国人が非常に多い。シリコンバレーで学んだ彼らが本国に帰って、インド、中国のソフト産業を支えている。シリコンバレーからインド・中国へのアウトソーシングすることによって、空洞化するのではなく、むしろシリコンバレーの雇用環境は改善した。

3.ネットワーク社会のヒエラルキー(階層)社会に対する優位
  IT・ネットワークの進化は、リアルな階層社会を超えて、コミュニケーションを自由化させた。
  「グーグル文化」=経営者・組織の垣根がまったくなく、従業員中心主義。


シリコンバレーの教訓

①失敗は成功のもと。失敗しても挑戦し続ける人に、ベンチャー・キャピタルも含めて寛容。

  若くして起業し、会社が倒産。何度も事業に失敗し、果ては婚約者を亡くす。それから、政治を志し、何度も州の議員・知事に立候補しては破れる。それでも彼はあきらめない。50歳を過ぎて最後の挑戦。その挑戦は、すべてを捨てて合衆国大統領への立候補。

彼は、最後の闘いに勝ち、合衆国大統領に。

その彼こそ・・・・・第16代合衆国大統領、エイブラハム・リンカーンその人である。

というお話(おそらく、かなり脚色はされているのであろうが、アメリカ人がもっとも好きな話)の中に、チャレンジ・スピリットの文化が息づいている。

②年齢・性別などに関する既成観念からの解放。

③既存の権威に対する反抗が社会を進化させる。

④シンクタンクの活用。
  
  若い研究者が、イノベーションのもとになっている。いろいろな「知」の専門家が、その専門性を研ぎ澄まし競っている。シリコンバレーの企業は、本来的な意味で「知」を生かした経営が可能となっている。

以上は、経済産業省経済産業研修所長のお話。

ベンチャー経営者のお話は、彼のキャリアそのものが大変ユニークで、どのようにキャリアデベロップメント(本当の意味で彼はキャリアを一から開発してきている)してきたかが、大変刺激に富み勉強になりました。ここでは長くなるので割愛。

以下は彼のお話の骨子だけ列挙。

シリコンバレーでは、成功体験をともに経験した仲間・・・職場閥(学閥とかではない)が優先される。
そこから始まり、リファレンス(紹介)、トラックレコード(自分のキャリアの証明)、インネットワーク(シリコンバレーの中の人間になる)、VCと企業家の存在、が大事で、成功の資質として、パッション(熱意)、楽天家、インテグリティ(誠実さ)、執着心、がキーポイントになる。

以下は私の所感。

シリコンバレーのダイナミズム、モメンタムは、やはりそこに行かなければ、決して理解できません。
人間のあくなき挑戦が、世の中そのものを動かしてしまう、というダイナミズム感が、よりリアルに身近で経験されることで、さらなるベンチャー心が勃興してくる。
その行き着く先は、果たしてどこにあるのでしょうか?
幸せ創出に向かうのか、それとも・・・・?。
今後ともウォッチしていかなければ。

ではまた。


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Posted by かっちゃん  at 02:47 │Comments(0)IT関連情報

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智を以って就き、而して成就されたし。然れども肝要なるは朋なり。
(漢詩に似せて書いた私の想いです。実はわが息子の名前を考える時に、作った文章です。)
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