中原中也 Ⅱ

2007年06月14日

中原中也 Ⅰ → http://katsu.i-ra.jp/e3770.html

ちょっと、IT系の話が続いたので、舵をぐぐっと右旋回させて、なぜか中原中也第二弾です。

若きころの彼の実験的詩です。ダダイズムの影響を大きく受けた詩。

「ダダ音楽の歌詞」

ウハキはハミガキ
ウハバミはウロコ
太陽が落ちて
太陽の世界が始まつた

テツポーは戸袋
ヒヨータンはキンチヤク
太陽が上つて
夜の世界が始つた

オハグロは妖怪
下痢はトブクロ
レイメイと日暮が直径を描いて
ダダの世界が始つた

(それを釈迦が眺めて
それをキリストが感心する)


詩の意味は、と尋ねても、これはその質問そのものが無意味になります。

日常的価値の大転換を求めようとして、若気の至りがたっぷりとする、小生意気な中也がそこにいます。ただ、この中也はただの小生意気な若造ではなく、何かしら使っている単語の語感のみずみずしさ、そしてその後の中也が辿る不条理な暗闇も予感しうるものとなっています。


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Posted by かっちゃん  at 23:00 │Comments(2)文学・芸術・音楽等

この記事へのコメント
こんにちは、山口県湯田温泉にある旅館です。
今年は、中原中也生誕百年にあたり、ゴールデンウィークには湯田温泉が非常に活気付きました!
このあと、山口および東京で演劇などが予定されています。
伊豆・箱根・富士から山口はちょっと遠いかもしれませんが、東京なら近いんじゃないですか?
よかったら足を運んでみてはいかがですか?
Posted by 湯田温泉西村屋 at 2007年06月15日 11:14
湯田温泉西村屋さん、どうも中也生誕の地よりありがとうございます。
中也は本当に各地に私のようなファンがいますよね。
彼のパッションが、今も十分に息づいている証左です。彼はまだ十分に生きているのですよね。すばらしいことです。
東京の演劇、調べてみます。
どうもありがとうございました。
Posted by かっちゃん at 2007年06月15日 23:15
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智を以って就き、而して成就されたし。然れども肝要なるは朋なり。
(漢詩に似せて書いた私の想いです。実はわが息子の名前を考える時に、作った文章です。)
人はどこから来てどこに向かおうとしているのでしょうか。
忙中閑の一瞬、時と空間、行間(?)を大切にしたいと思う今日この頃ですが・・・・馬脚馬脚。
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